「部屋づくりの法則」書評

書評

①本の概要

・著者:高原美由紀
・発行:株式会社青春出版社 2023年9月30日
・定価:(本体1500円+税)

 部屋の配置等を心理学の知識を交えて解説された本です。コーディネートした直後のきれいさだけでなく、その後生活していく上で、家主が片づけられる部屋の考え方や、家族がよいコミュニケーションをとれる配置など、その後の生活まで考えられたインテリアコーディネートの考え方についてです。
 家族とのコミュニケーション・関係の改善、片付けられる部屋の仕掛け、子供の性格形成への影響、シニア向けへの脳や体のためになることは、住まいの目線から書かれています。

②なぜその本を選んだか

 インテリアコーディネーターとして活動するにあたって、コーディネートしたときの美しさだけではなく、その後の生活がハッピーにならなければ意味がないと思っています。生活したその後がよくなるアイディアが書かれた本でしたので選びました。

③心に響いた箇所

 「ただいま」「おかえり」と帰宅した際の挨拶でも、「視野60度」の法則という体の正面を向いているかで、受け取った印象が違うようです。また、遠くの部屋や場所にいる家族に話しかける場合には大きな声で言葉尻が強くなる傾向があり、機嫌が悪いという印象を声をかけられた人は思うようです。この声をかける本人は機嫌が悪いわけではなく、むしろ相手を想って声をかけているのにもったいないです。会話するためのレイアウトや距離を配慮することで、喧嘩等も減るという考え方に目から鱗でした。
 

④最後に一言

 住まいの環境を変えるだけで生活が圧倒的に改善するというインテリアの力に改めて驚かされました。インテリアコーディネートはコーディネートする家具や小物等に目が行きがちです。ですが、重要なのはコーディネートが完成したときの満足感だけでなく、生活していてハッピーになれることだと思います。インテリアコーディネートをする際には、コーディネートしたその瞬間だけでなく、こちらの本を参考にし、その後がよくなるようなコーディネートをしたいと思いました。

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